起業におけるプレゼン手法|マネーの虎の名シーンから学ぶ⑴

「マネーの虎」をご存知でしょうか。
15年前に放送していた事業家と投資家とのプレゼンからマッチングまでを生々しく描いた人気番組です。

『¥マネーの虎』(マネーのとら)は、2001年(平成13年)10月から2004年(平成16年)3月まで日本テレビで放送されたリアリティ番組。 一般人でもある起業家が事業計画をプレゼンテーションし、投資家たる審査員らが出資の可否を決定するという内容だった。後に『Dragon’s Den』などの名前で同じ形式の番組が世界各国で制作された。

引用元
ja.wikipedia.org/wiki/%C2%A5%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%81%AE%E8%99%8E

起業家として資金調達を受ける際重要になってくるのが事業のプレゼンです。
今回は、マネーの虎の名シーンから、事業をプレゼンする際の重要なポイント「具体性」を考察したいと思います。

ものすごいリサーチ、いい感じの誠意、トドメに納得のいく現物、

ケバブ店を展開したいというトルコ人志願者2名。ケバブが定着していなかった当時にファーストフードを提唱します。
戦略設計、ブランディング、価格設定など、質問されたものに合理的に回答し、日本で展開する新商品「ケバ丼」を提唱します。結果、虎たちに「ものすごく感じがいい」と言わしめプレゼン開始で10分で最初の出資を受けます。
その感じの良さの論拠が、経験はないがものすごい研究量を感じるというポイントです。情熱はプレゼンのそういった部分に現れるんですね。そして、プレゼン最後の切り札が現物、食べってもらった出演者に「これ美味しい」と言わしめます。
商品の現物ほど品質を説明するのに説得力を持つものはありません。品質に自信があるなら現物を出すべきです。
また、この志願者はリサーチもさることながら、虎たちの意見にもちゃんと耳を傾け、誠意を持った対応もポイントです。
最終的に志願者は出資を獲得しますが、この短いプレゼンに学ぶものは大きいと思います。

海外事業のプレゼンは、具体性とキャリア

モンゴルにリース型タクシー事業を展開したいという志願者。
経営計画、投資の使い道などの説明は具体的で簡潔です。。そして「恐れるならするな、するなら恐れるな」という信念を伝えます。
最終的にファクターになったのが、社会にどれだけ有用なのかというポイント。強者に投資するより弱者に投資したいという投資家高橋氏に、売り上げの何パーセントを社会に寄与するのかという課題を突きつけられ「5%」と回答します。この回答が高橋氏の考える数値と一致したのでマネー成立。
あまりイメージのわかないモンゴルという土地での事業展開は、現地を見せることが有用です。
海外での事業展開は言わずもがな、その土地への理解をどこまでプレゼンのできるかが必須項目になります。その点、この志願者は7年間の滞在経験で現地の事情を事細かに説明でき、観光事業の現地展開で成功している点でクリアしています。
キャリアは武器です。しっかり活用しましょう。

不完全と思うなら持ってくるべきではない

反面教師的な事例も掲載しておきます。
スタジオミュージシャンから経営コンサルタントを経て、エンタメ事業をやりたいという志願者。
現在の芸能界には本物の役者がいないので、一流の役者をエンターテイナーを育てたい。そのために、自前のライブハウスを持って毎日のようにライブを行い育成するというスタイルを提唱します。
ここで、芸能プロダクションを運営している虎、加藤氏が、母である美空ひばりの構想と同じだと発言します。
ここから勢いづいたのか、志願者はネット上の3000人いる候補者から厳選した31名の女の子の一部を収録に連れてきていると発言。ただ、この子たちはまだ全然未完成で2年で一流に育てあげるプランを説明。ここで、司会の吉田栄作さんが激怒して退場。その後志願者の男性は「想いを伝えたい」と、連れてきた5人の女の子にライブを披露させます。
このライブが酷い。練習したのは1日だけだということで、虎たちの怒りを買い完成品でないものをプロデューサーは人に見せるものではないという指摘を受けます。
今でこそAKBで成功している戦略ですが、中途半端なプレゼンだと目も当てられないのです。プレゼンにはできうる限りの完成品の現物を持っていきましょう。

いかがでしたでしょうか。
突飛なことを計画する。あるいは突飛な要求を突きつけるのは「意表」という点でかなり有効です。
それをどう畳むかは突飛にどう具体性を乗せていくかというプレゼンの仕方なのではないでしょうか。1回の記事で終わらせるつもりでしたが、書いているうちに面白くなってきたのでこのまま何回かマネーの虎を取り扱ってみようと思います。番組としては緊張感などの演出もありますが、実際のプレゼンも、うまいうまくないの基準は同じようなものであると思います。